三叉神経痛に対するGamma Knife治療の現状
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概要
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Gamma Knife治療を行った54例の三叉神経痛症例の治療効果と問題点を検討した.Gamma Knife治療は三叉神経のroot entry zone (A)およびretro-Gasserian nerve (B)を4mmのコリメータで,最大中心線量70〜80 Gyにて照射した.典型的三叉神経痛45例のうち(A)を治療した28症例では3,6,12ヵ月でそれぞれ,53.6%(15/28),78.6%(22/28),78.6%(22/28)で痛みの完全消失が得られた.これに対して(B)を治療した17症例では3,6,8ヵ月でそれぞれ,29.4%(5/17),53.8%(7/13),70.0%(7/10)で痛みの完全消失が得られた.治療部位にかかわらず同程度の治療効果が得られたが,13.8%に顔面の知覚低下が認められた.長期の検討が必要であるが,高齢者や手術に危険が伴う症例などには,有望な治療法となり得ることが確認された.
- 2003-10-20
著者
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平井 達夫
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
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吉田 守
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
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瀧花 寿樹
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
渡辺 伸一
Stereotaxis and Gamma Unit Center 藤枝平成記念病院
-
渡辺 伸一
藤枝平成記念病院ガンマユニットセンター
-
小豆原 秀貴
藤枝平成記念病院ガンマユニットセンター
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山本 義介
藤枝平成記念病院ガンマユニットセンター
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瀧花 寿樹
藤枝平成記念病院 Stereotaxis And Gamma Unit Center
-
平井 達夫
藤枝平成記念病院
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