眼窩転移で発見された肝細胞癌の1例
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概要
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68歳の男性が右側の眼球突出と複視を訴えて当科に入院した.眼窩のCTスキャンとMRIで右眼窩の上外側壁に腫瘍像が認められた.前頭側頭開頭にて眼窩の内板に強く癒着した部分も含めて腫瘍を摘出した.腫瘍は大変柔らかく, 吸引にてほぼ全摘され, 病理組織的検索で肝細胞癌の転移と判明した.手術後, 腹部CTスキャンや腹部超音波検査をはじめとする肝臓の検査により, 肝細胞癌の存在が裏づけられた.患者の眼球突出と複視は回復したが, さらなる加療は行われず, 経過良好のうちに独歩退院した.眼窩転移をきたした肝細胞癌について, 自験例を報告するとともに過去の報告例を検討した.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2000-10-20
著者
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