テント上脳腫瘍を基礎疾患とし痙攣を契機に発症したMLF症候群の1例
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概要
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脳腫瘍を基礎疾患とし, 痙攣を契機に一過性MLF症候群を発症した1例を経験したので報告した.症例は50歳女性, テント上の転移性脳腫瘍を基礎疾患とし, 脳浮腫の増悪時に痙攣を契機に左MLF症候群が生じた.MLF症候群は約2カ月後に改善した.MLFの存在する部位は脳底動脈からの傍正中枝および長周辺枝と短周辺枝等の分水領域で, 血行動態上最も虚血に陥りやすいといわれる.脳腫瘍によって脳幹圧迫や頭蓋内圧亢進が生じている時に痙攣が契機となり, 脳底動脈穿通枝循環不全によりMLF領域が虚血に陥り, MLF症候群を呈したものと考えられた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1999-11-20
著者
-
小澤 仁
汐田総合病院 脳神経外科
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武山 明子
汐田総合病院脳血管障害センター脳神経外科
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窪倉 孝道
汐田総合病院脳血管障害センター脳神経外科
-
堀田 二郎
汐田総合病院脳血管障害センター脳神経外科
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堀田 二郎
汐田総合病院脳神経外科
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窪倉 孝道
汐田総合病院 脳神経外科
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