硬膜下穿刺術による慢性硬膜下血腫の治療
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概要
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今回われわれは,高齢者の慢性硬膜下血腫に対して行われた硬膜下穿刺術(TA群)の安全性と有効性について穿頭血腫洗浄ドレナージ術(ID群)の治療成績と対比させて検討した.その結果,硬膜下穿刺術では,手術侵襲を少なくして治療対象を高齢者に広げられ,合併症もなく,かつ入院期間を短縮できることがわかった.さらに,初回血腫除去効果は他の治療法に比べて少ないにもかかわらず,その後の長期follow upでほとんどの血腫が自然消退することが確認された.以上より,硬膜下穿刺術は高齢者やhigh riskの患者に対し,より安全で有効な治療法であることが示唆された.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1994-09-20
著者
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小澤 仁
汐田総合病院 脳神経外科
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窪倉 孝道
汐田総合病院脳血管障害センター脳神経外科
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堀田 二郎
汐田総合病院脳血管障害センター脳神経外科
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武井 明子
汐田総合病院脳血管障害センター脳神経外科
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堀田 二郎
汐田総合病院脳神経外科
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窪倉 孝道
汐田総合病院 脳神経外科
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