脳梗塞で発症した前大脳動脈A2部非外傷性解離性動脈瘤の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
著者らは, 脳梗塞をきたした前大脳動脈(ACA)A2部の非外傷性解離性動脈瘤の1例を経験した.症例は, 高血圧症の既往を有する57歳男性で, 突然下肢に強い右片麻痺をきたした.入院時のCTでは異常はなく, 頸動脈撮影で左ACAのA2部に狭窄を認めたが, 解離腔は確認できなかった.保存的に加療したが, 発症4日目のMRIでは左ACA領域に梗塞が明らかとなり, 左ACA A2部の描出は不良であった.13日目に再度施行した頸動脈撮影の斜位像で, 存続する左ACA A2部の血管腔の狭窄と, この背外側に描出される解離腔とからなるdouble lumen signを認めた.右上下肢の機能は回復し, 抗血小板剤を投与して9カ月を経過した現在再発はみられていない.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1999-11-20
著者
関連論文
- Association of Cerebral Venous Malformation with Glioblastoma : Case Report
- 巨大なpetroclival meningiomaにおける気道内圧上昇負荷試験を用いた術中S状静脈洞内圧の測定経験
- 同一内頸動脈に生じたkissing aneurysmsの2症例
- Functional SPECT(3D-SSPによる解剖学的標準化を施行して)
- 頸部内頸動脈狭窄症における側副血行路として描出されたpersistent primitive trigeminal arteryの1例
- 対側の中大脳動脈閉塞症を契機に発見された前頭蓋底部 : mixed dural-pial arteriovenous malformationの1例
- 脳梗塞で発症した前大脳動脈A2部非外傷性解離性動脈瘤の1例
- CT定位的血腫吸引術の8日後に同一部位に再発した 被殻出血の1例
- 局所脳虚血後の虚血・梗塞巣及びその周囲におけるBDNFとNT-3の変化
- 硬性内視鏡を併用した高血圧性脳内血腫除去
- ヒト脳腫瘍におけるCD44発現に関する免疫組織化学的検討
- ヒトastrocytic tumorとmeningiomaにおけるカルパインとカルパスタチンの発現に関する免疫組織化学的検討
- 遅発性神経細胞死におけるカルパインとカルパスタチンに関する免疫組織化学的検討
- 閉塞した頸動脈経由で頭蓋内血管形成術後, 頸動脈内膜剥離術を行った1例
- 欧米人と日本人との頚動脈病変の差異について : 内膜剥離術標本での米国例と日本例の対比検討より