外傷性頭蓋内椎骨動脈と脳底動脈閉塞症の1例
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概要
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頭部外傷後に発症した, 両側椎骨動脈閉塞症の1例を報告した.受傷早期のMRIにより, 閉塞部位の開離の始まりを検出できたことや, 外傷による椎骨動脈閉塞部位が頭蓋内で, 通常の発生部位である椎骨動脈起始部, C1-2やC5-6と違っていた点や, 開離が受傷早期より始まっている点が興味深く, また注意すべきことと思われた.このような頭蓋内椎骨動脈閉塞の発生機序として, 解剖学的に椎骨動脈は, 頭蓋内に入る手前より外膜, 中膜が薄くなるため管腔が狭くなり, また, 脆弱性が高くなっていることが指摘されており, 頭部外傷により脆弱性の高い同部で解離が発生し, 閉塞したのではないかと考えた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1998-01-20
著者
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松浦 浩
埼玉脳神経外科病院
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坂口 新
春日部秀和病院 脳神経外科
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坂口 新
春日部秀和病院脳神経外科
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中岡 勤
保谷厚生病院 脳神経外科
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中岡 勤
春日部秀和病院脳神経外科
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中岡 勤
保谷厚生病院脳神経外科
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