整復不能な軸椎歯突起骨折後方転位例の治療経験
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概要
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軸椎歯突起骨折(Anderson type II)により歯突起が13mm後方転位し,脊髄損傷をきたした症例を報告した.本例では頭蓋持続牽ヨ1を行うも整毎されなかったかこれは前縦靭帯・後縦靭帯が損傷されておらず,また,歯突起がC1椎体とlockingしているためと考えられた.そこで,本病態に伴う治療上の問題点につき検討した.後方転位した歯突起が脊髄を圧迫し,整復不能な場合には経口的歯突起切除を要する.歯突起切除後はC1-C2間は不安定となるため後方法により強固に固定ヲる必要がある.後方固定の際,Cl-C2wiring操作によりClが後方に転位する危険性があり,これを防ぐ目的でbuckle plateを用いた移植骨圧着法を行い,有用と考えられた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1994-09-20
著者
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西浦 司
国立岩国病院脳神経外科
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正岡 哲也
呉共済病院脳神経外科
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萩原 直司
国立岩国病院脳神経外科
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石光 宏
国立岩国病院脳神経外科
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宮田 伊知郎
国立岩国病院脳神経外科
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正岡 哲也
国立岩国病院脳神経外科
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松海 信彦
国立岩国病院脳神経外科
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