椎骨動脈硬膜貫通部直後に発生した後下小脳動脈分岐部動脈瘤破裂による重症くも膜下出血の1治験例
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概要
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椎骨動脈の硬膜貫通部直後に発生した,後下小脳動脈分岐部動脈瘤破裂による重症くも膜下出血の1例を報告した.症例は58歳の女性で,意識清明で来院したが,初回の脳血管撮影で出血源を発見できず,保存療法中に再出血のため昏睡となった.3度目の脳血管撮影で,左椎骨動脈の大後頭孔下に嚢状動脈瘤を認め,クリッピング手術を施行した.手術所見から,左椎骨動脈硬嘆貫通部直後に発生した非常に低位の後下小脳動脈分岐期部動脈瘤と確認した.後下小脳動脈はvariationが多く,大後頭孔下で椎骨動脈から分岐する頻度も18%とされているが,椎骨動脈の硬膜貫通部直後からの分出支は稀で,さらにその部に発生した破裂嚢状動脈瘤はきわめて稀である.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1993-10-20
著者
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