未破裂眼動脈瘤術後に小脳出血と長期にわたる開頭側脳腫脹をきたした1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
患者は61歳の女性で, pterional approachによる右未破裂眼動脈瘤に対する手術の翌日にCT上, 小脳の広範なsubpial hemorrhagic infarctionと開頭側大脳半球の腫脹を認めた.小脳出血は保存的治療で急速に消退し神経症状は残さなかったが, 静脈循環障害によると思われる大脳半球の腫脹は術後約2年間にわたり残存した.これらのテント上下にわたる静脈環流障害は血管撮影では確認できなかったが, 術後の髄液の過剰な排出による小脳の下方偏位で起こった小脳の静脈環流障害が開頭側大脳の静脈障害も併発したために, より増強され出血したものと推定した.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1998-07-20
著者
-
遠藤 剛
東邦大学佐倉病院脳神経外科
-
山崎 孝正
東邦大学佐倉病院脳神経外科
-
松元 幹郎
東邦大学佐倉病院脳神経外科
-
久保 達彦
東邦大学医学部佐倉病院脳神経外科学研究室
-
坂田 義人
東邦大学医学部佐倉病院脳神経外科学研究室
-
久保 達彦
東邦大学佐倉病院脳神経外科
-
坂田 義人
東邦大学佐倉病院脳神経外科
-
遠藤 剛
東邦大学医学部佐倉病院脳神経外科学研究室
-
松元 幹郎
東邦大学医学部佐倉病院脳神経外科学研究室
-
山崎 孝正
東邦大学医学部佐倉脳外科
関連論文
- PS-102-5 胸部外傷の治療方針ならびに他臓器手術時の気道管理について(胸部外傷2, 第24回日本呼吸器外科学会総会号)
- 当院における Neuronavigator の使用経験
- ナビゲーションシステムにおけるレジストレーションの精度検討 surface matching の有効性
- 6. 過去20年間に経験した脳膿瘍の検討(A. 一般講演,第123回 東邦医学会例会)
- 5. 当院における小児頭部外傷例(B. 一般講演,第124回 東邦医学会例会)
- 7. 液体塞栓物質を用いた塞栓術により治癒し得た脊髄硬膜動静脈瘻(spinal dural AVF)の2例(A.一般講演,第57回 東邦医学会総会)
- 髄液内播種性細胞より樹立しえた Ganglioneuroblastoma 由来細胞株
- 重症脳損傷症例における脳幹血流量の評価
- 頭部外傷急性期における脳循環評価の有用性
- II-I-15 水頭症に対する脳室-腹腔シャント術の工夫とADL
- 慢性硬膜下血腫に対する単純閉鎖外瘻術の有用性の検討
- 12. 活性化自己リンパ球療法の基礎的研究,および臨床応用(C. 平成15年度プロジェクト研究報告,第124回 東邦医学会例会)
- 高齢者における頭部外傷後の髄液循環慢性硬膜下血腫形成機序に関する1考察
- TCD (Transcranial DOPPLER Sonography) による主幹脳動脈の血流速度の測定の研究特にくも膜下出血後の血管攣縮の早期診断と治療効果判定における有用性について
- 未破裂眼動脈瘤術後に小脳出血と長期にわたる開頭側脳腫脹をきたした1例
- 慢性硬膜下血腫の凝固と線溶 : 手術による血腫の治癒機転に関する考察
- 上小脳動脈末梢部破裂動脈瘤の1例
- 脳出血で発症した外傷性硬膜動静脈瘻の1例
- B35 脳瘤二分脊椎の形成外科的care
- 慢性硬膜下血腫患者の全身的・局所的凝固線溶能の分析 : 血腫増大機序への関与について
- 急速に脳萎縮をきたした乳児虐待による shaken baby syndrome の1例