研究開発人材のマネジメント : 革新的研究開発のための中核人材像とその育成
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概要
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本稿は,革新的な研究開発を牽引する中核人材の役割を明確にするとともに,その育成に有効な方法のあり方を分析するものである。中核人材に期待される役割は,従来が基本構想策定,研究開発プロポーザルの作成,研究開発の実施に至る研究開発各段階に分散していたが,今後重視する項目が商品コンセプトの創設やアイデアの創出・収集に集約された。これらのコンセプトやアイディアの創出を担う「構想立案型人材」に移行している。構想立案型人材の必要理由は,第1に個人の深い思い入れや情熱をもつことであり,第2に商品化へのスピードアップを促す指導性の発揮である。その結果,集団の合議制より特定個人の個性発揮と責任を重視する方法を選択することである。この構想立案型人材の有効な育成方法は,以下の3点に絞り込むことができる。第1は,素質ある若年者を早期に計画的に育成する機会の設置である。第2は,研究開発部門を始め,企画やマーケティング部門などへのローテーションによって,多面的発想を涵養する機会を与えることである。第3は,優れた研究開発中核人材のいる社内外の研究機関に派遣し,ノウハウを習得させる。いわゆる弟子入りによって,その道の一流人材との交流を図り,啓発を促進させることである。
- 2003-08-06
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