旧世界のホングウシダ類 : X.中国で記載された種について
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概要
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私は1972年にアジア大陸産のホングウシダ類をまとめた。その時,R. C. CHING(秦仁昌)が記載した多くの種については標本調査が不可能であったため十分な検討ができず,「問題がある種およびよく知られていない種」として取り扱い,既知の種との比較を予備的に行うにとどめた。昨年(1988年)中国科学院植物研究所を訪問した際,それらの種のタイプ標本をみることができた。いずれも独立種として認めることはできなかった。1. L. conformis(タイプ:広東)はエダウチホングウシダである。2.L.longepetiolata(タイプ:江西)はサンカクホングウシダであって,シンエダウチホングウシダではない。3.L. neocultrata(タイプ:海南)はホングウシダである。4.L. recedens(タイプ:福建)はエダウチホングウシダである。5.L. simulans("タイプ":広東・広西)はシンエダウチホングウシダである。6.L. yunnanensis(タイプ:云南)はサンカクホングウシダであり,L. bouilodiiやL. chingiiとは近縁ではない。7.Schizoloma intertextum(タイプ:広西)はシンエダウチホングウシダである。
- 日本植物分類学会の論文
- 1989-07-30
著者
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クラマー K.u.
ミシガン大学植物標本室チューリッヒ大学植物分類学研究所
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クラマー K.U.
Institute of Systematic Botany, University of Zurich