B-44 デスマーチとプロジェクト管理 : ソフトウエア・プロジェクトの混乱はどこまで防げるか一教訓
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概要
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ソフトウエアの開発にたずさわりはじめてから約25年になる. 入社当時の小規模な開発から, 今, 担当している10年以上かかる様な超大規模な開発までと, システムプログラム開発から業務プログラムの開発まで, 広範囲なプロジェクトを担当してきた. その間, なぜ, こうもプロジェクトは予定通りに進まず, 品質は必ずしも満足のいかないものかと思っていた. 方法論やツール等の報告もたくさんあるのにもかかわらずである. そんな時, エドワード・ヨードンの「デスマーチ : なぜソフトウエア・プロジェクトは混乱するのか」とフレデリック・P・ブルックスの「人月の神話 : 狼人間を打つ銀の弾はない(発行20周年記念贈呈版)」を書店で見つけた. いずれも, 「銀の弾丸」は今でもないがいくつかの解決方法があるという内容であった. また, 社内外においてはプロジェクトを成功裏に完了させるために, プロジェクト管理の重要性が認識され, PMI (Project Management Institute)のPMBOK (Project Management Body of Knowledge)を基礎としたプロジェクト管理が推奨されてきた. 当論文では, ソフトウエア開発におけるエドワード・ヨードンのデスマーチ・プロジェクトの発生メカニズムを, PMIの推奨する管理手法でどこまで防止できるかを過去の経験からを考察し, 教訓としてまとめた.
- プロジェクトマネジメント学会の論文
- 2000-03-27