日本企業のグローバル化に求められる経営者意識に関する一考察 : M&Aの実務からの示唆
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概要
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日本企業が世界のグローバル企業との競争の中で勝ち残っていくためには、M&A戦略を効果的に実行し、選択と集中の経営、スピード経営を実現し競争力を高めていく必要がある。そのためには、企業価値を意思決定基準として戦略を策定し実行する企業価値を重視する経営(企業価値経営)が求められる。その基本コンセプトは、キャッシュフロー経営、市場主義経営、時価主義経営であり、経営者は1)会計上の利益ではなく事業により生み出されるフリーキャッシュフローを重視する意識、2)市場(株価や格付け、投資家、顧客)を重視する意識、3)資産、負債を時価で捉えるコスト意識、を持つことが求められる。これらの意識を経営システムとして制度化していくことが、今後の日本企業の生き残り、ひいてはグローバル化につながるものと考えられる。
- 日本マネジメント学会の論文
- 1999-10-30