バングラディシュにおける潅漑条件の違いによるタマネギの収量と水分利用
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概要
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タマネギ(Allium cepa L.)の一品種であるTaherpuriの栽培における最適潅漑基準を設けるため, 潅漑条件の違いによる収量と水分利用について圃場試験を行った.なお, 試験はBangladeshのMadhuper Tract(agro-ecological zone No.28)において行い, 圃場容水量の90,80,70および60%となる潅漑区(DFCMがそれぞれ10,20,30および40%)を設けた.DFCMが10%と20%の潅漑区において, そのりん茎収量はそれぞれ16.29ton/ha, 16.27ton/haであり, 無潅漑区(6.80ton/ha)と比べて約140%高かった.また, DFCM30%, 40%潅漑区, およびpanによる水分蒸散量(CPE)に対する割合が0.50,0.75,1.00の水量で潅漑を行った区のりん茎収量も無潅漑区を上回ったが, 上述の2区には及ばなかった.この2区の総水分利用量はそれぞれ263,274mmと見積もられ, 潅漑期間中の潅漑水利用効率もこれらの区で最大となった.これより, 試験地と同様の気候条件を持つ地域において, タマネギ品種の収量ポテンシャルおよび潅漑水利用効率を最も高めるための最適潅漑基準はDFCM10〜20%であることが明らかとなった.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1997-12-01
著者
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ハイダー ジャミル
Institute of Postgraduate Studies in Agriculture
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サハ ルパ
(現)岩手大学農学部
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サハ ウタム
Institute Of Postgraduate Studies In Agriculture:(present Address)faculty Of Agriculture Iwate Unive
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サハ ウタム
(現)岩手大学農学部
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カン モハマド
Institute of Postgraduate Studies in Agriculture, Salna
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カン モハマド
Institute Of Postgraduate Studies In Agriculture Salna
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