ミャンマーにおける直播栽培に適した水稲品種
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概要
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ミャンマーでは, 2期作の導入により水稲の生産量を増やすために省力的な直播栽培が奨励されている。しかし, 直播の普及は, 苗立ちの不安定さのために限られている。本研究は, 水稲の催芽種子を代かきをした嫌気条件下の水田土壌中に播種(嫌気土中播種)し, 苗立ちを得ることが可能であるか, また可能であればどのような品種が適しているかを明らかにするために行われた。水田土壌を詰め, 水深25mmに保ったコンクリート枠の水槽で18品種の催芽種子を土中25mmに播き, 苗立ち特性を評価した。また8品種の苗立ちと収量性についてイエツィンとキョウセーの2地点で代かき後の土中条播により, 1994年の乾期に評価した。コンクリート枠水田土壌中での苗立ちは, 出芽速度と高い相関関係を持ち, また出葉数やメソコティルの伸長とも相関関係を持った。ミャンマー品種のうちで最も高い苗立ちは, NgakyweとPawsanに認められた。苗立ち性, 収量性及び成熟期間に基づいて品種を評価した結果, バングラディシュで育成された品種BR736-20-3-1が最も直播に適応していた。
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1997-06-01
著者
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ソー タン
中央農業研究所
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タン タン
Tokyo Univ. Agriculture
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タン ビン
中央農業研究所
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山内 稔
国際稲研究所
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タン タン
中央農業研究所
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セイ ニー
中央農業研究所
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サン チェーン
中央農業研究所
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ガルシア アーノルド
国際稲研究所ミャンマー駐在事務所
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山内 稔
国際稲研究所:(現)中国農業試験場