中波山頂放送アンテナの野外実験
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概要
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中波放送アンテナは従来, 都市郊外の導電率の高い平面大地に設置されてきたが, 用地難や電磁環境問題などが生じている.そこで, アンテナ設置場所に山岳を利用することが考えられる.800MHz帯を用いた小型モデル実験によると, 山頂アンテナの方が平面大地上のアンテナに比べて動作利得が高くなる場合のあることが指摘されている.このことを確認するために, 放送波により近い周波数を使った野外での大型モデル実験を行った.本論文ではこの実験の結果について述べている.この実験では, 周波数帯は10〜50MHzであり, 山岳モデルの高さは3.75mとし, その上に埋設接地線を施したモノポールアンテナを直立させた.この実験装置を用いて入力インピーダンスと電界強度の測定を行い, 平面大地上アンテナの測定結果と比較を行った.その結果, 山の高さ1/4波長および1/2波長, アンテナ高1/4波長に対して, 平面上アンテナよりも山頂アンテナの方が利得が高くなることが定量的に確認され, ほかのパラメータにおいても山頂アンテナの方が高い動作利得を示した.これらのことから, 中波放送アンテナを山頂に設置することが実用上有効であるとの結論を得た.
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1987-06-20
著者
-
安達 三郎
東北大学工学部
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土屋 知久
東北大学工学部
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沢谷 邦男
東北大学工学部
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宇野 亨
東北大学工学部
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猪狩 和久
東北大学工学部
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沢谷 邦男
東北大学工学部通信工学科
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猪狩 和久
東北大学大学院工学研究科
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