Protease-Activated Receptors(PARs)をターゲットとしたアゴニスト/アンタゴニストの開発と消化器系疾患に対する治療応用の可能性
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概要
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Protease-activated receptors(PARs)はGタンパク共役7回膜貫通型受容体のスーパーファミリーに属しており, これまでにPAR-1からPAR-4の4つがクローニングされている. PARsはトロンビンやトリプシンなど特定のセリンプロテアーゼによって酵素的に活性化されるほか, PAR-1, PAR-2及びPAR-4はそれぞれのtethered ligandの配列に基づいた5-6個のアミノ酸からなるペプチドによっても活性化される. PARsは生体内, 特に消化器系に広く分布しており, 種々の生理学的, 病態生理学的役割を担っていることから, 新しい治療ターゲット分子になり得ると考えられ, PARsに対する選択的なアゴニストやアンタゴニストの開発は, 臨床応用への可能性を秘めている. 本総説では, これまでに報告されているPARsのアゴニスト及びアンタゴニストを紹介したのち, 消化器系におけるPARsの生理学的, 病態生理学的役割, さらにPARsのアゴニストやアンタゴニストにより治療可能と考えられる疾病, 病態についても述べる.
- 公益社団法人日本薬学会の論文
- 2005-06-01
著者
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