台湾産のミズムシ科について
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概要
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1965年春実施された日米科学協力にもとづく台湾の昆虫相調査において得られたミズムシ科昆虫は1新種を含む次の7種であつた.Sigara septemlineata (Paiva)エサキコミズムシ(緩やかな流水および河床の溜り水), S. bellula (Horvath)オモナガコミズムシ(イシダコミズムシ), Micronecta matsumurai Miyamotoマツムラチビミズムシ(渓流付近の岩上の溜り水), M. sahlbergi (Jakovlev)ウスイロチビミズムシ(タイワンチビミズムシ)(池沼, 河床の溜り水), M. taipeiensis Chenホウライチビミズムシ(渓流の緩やかな部に多くまた岩上の溜り水), M. hungerfordi Chenフタオビチビミズムシ(渓流の水際に近い部), M. lenticularis Chenマルガタチビミズムシ(流水).さらに台湾から未知であつたSigara distorta (Distant)トカラコミズムシ, Micronecta quadristrigata Breddinホソチビミズムシ(池沼)の2種を記録した.従つて台湾産ミズムシは15種となった.松村松年博士が台湾から記載されたミズムシ類のタイプ標本を検した結果, Sigara for-mosana (Matsumura)タイワンコミズムシはHungerford, Jaczewski両博士が同じと考えたS. parvula (Matsumura)ヒメコミズムシの異名でなく全く別種であり, S. ishidai (Matsumura)はS. bellulaの異名であることが判つた.
- 日本昆虫学会の論文
- 1965-12-31