ランダムサンプリングの高速化 : 機能強化プロセッサの設計と試作
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
乱数の応用は,ランダムな数値自身の評価と,何らかの手段で蓄積されたデータ群に対する無作為抽出の拠り所の2通りに大別される.本研究では,MIPSを参考にして高速ランダムサンプリング機能を備えたプロセッサを設計し,FPGAで試作する.一般的なプロセッサでは1回のランダムサンプリングに乱数の生成からロード命令まで複数命令を要するのに対して,本研究のランダムサンプリングプロセッサは乱数発生器とデータキャッシュの直結により,生成した乱数を直接オペランドとするロード命令を有する.ロード命令毎にランダムな試行を行うのでプログラムサイズが縮小し,従って計算時間が短縮される.このため,ヒット・ミスモンテカルロ法による円周率の導出にランダムサンプリングプロセッサを用いると,通常のプロセッサを用いる場合よりも処理効率が約3割向上する.ランダムサンプリングプロセッサは大量データの正確迅速な無作為抽出に効果的で,暗号システムへの応用が考えられる.FPGAに実装したランダムサンプリングプロセッサは40MHzクロックで実動作することを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-08-16
著者
関連論文
- キャンパスネットワークにおけるWinny検知手法のFPGA実装
- ウェーブパイプライン化ファイアウォールユニットのFPGA実装
- Stream Cipher Engineの開発
- ユビキタスプロセッサHCgorillaの改良(システムオンシリコン設計技術並びにこれを活用したVLSI)
- 実行段の多機能ウェーブ化によるマルチメディア機能強化(システムオンシリコン設計技術並びにこれを活用したVLSI)
- 不正アクセス防御システムのハードウエア実装
- HCgorillaのマルチメディア機能強化(セッション6:ユビキタス)
- ハードウェアセキュリティ組込み型スレッドレベル同時処理マルチメディアモバイルプロセッサの開発
- 学内無線LANにおける不正アクセス・コンピュータウイルス問題のハード的解決手段の開発
- 高速省電力ウェーブパイプライン用評価テスト回路の開発