強力定在波音場中の放電ストリーマの様子(強力超音波)

概要

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本報告では、強力定在波音場中で発生する放電ストリーマの挙動について観測した結果と、その機構について議論する。音圧レベル164dBの強力定在波音場中に針対平板電極を置き、間欠スパーク放電を発生させ、その発光状態を一眼レフカメラにより写真撮影した。電極間を棒状に僑絡した放電ストリーマは、照射音波の音圧増加に伴い広がる傾向を示す。この点について調べるために、2枚に分割した平板電極を流れる放電電流波形を観測した結果、放電ストリーマは音の周波数回左右に振らされていることがわかった。さらにナノ秒オーダーで放電電圧・電流波形を測定した結果、主放電より1μs以前に前駆放電が観測され、これが音により影響することが分かった。これらの結果から、放電ストリーマが広がる要因は音波照射による媒質の振動に加え、定在波音場では音圧が空間的に分布するため、放電ストリーマが圧力の低い方に進展する効果が重畳しているものと結論している。これは強力定在波音場中の放電メカニズムを議論する上で重要な因子の1つである。
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-12-12