心線の銅含有量と熔着鋼の熱間強度
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概要
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被覆熔接棒心線のCu含有量を0.05∿1.60%の8種作り, これで全熔着鋼を造つて, 常温から1,100℃迄100℃毎に熱間強度を試驗した。其の結果, 本研究範圍では, 引張試驗は0.75%以下では強靭性は凡て大差なく良好であつた。衝撃試驗も良好で何等の特異性も見出せなかつた。又熱間引張試驗片の破斷状態は, 1,000℃以上, Cu 0.40%以上では無数の鱗状横割れが破斷部を中心に兩側に相當の長さに起つて居た。この破斷部の顯微鏡組織は1,000℃以上, Cu 0.70%以上の場合は結晶粒界に沿ふて生じた割目にCuの固溶體が析出して居た。其れ故に, Cu量約0.70%以上の心線を用ひて1,000℃以上の高熱に曝される部分の熔接を行ふことは危險を伴ふ惧れがあると思ふ。
- 社団法人溶接学会の論文
- 1942-11-25
著者
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