カイコの突然変異 wingless の翅の形態について
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概要
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カイコの突然変異winglessの翅の形態についてしらべた.1. 翅の大部分は腋下片からなり, 最もよく発達したものはこれからわずかの膜質部をつけた1本の翅脈様突起が伸長している.また最も発達のわるいものは基部骨格をまつたく欠除する.2. 翅の形を, その発達の程度によつて, 発達のわるいものから順に, A, B, C, Dの4gradeに分けた.3. 約半数の個体において翅の発達は左右同程度であつた.そのうち前翅Grade B, 後翅Grade cの個体が最も多かつた.4. 多くの個体では, 後翅は前翅に比べて明らかによく発達していた.終りに臨み, 本稿を校閲下さつた京都府立大学徳永雅明教授に厚くお礼申上げる.なお研究を行うに当つて懇篤な指導を賜わつた北海道大学犬飼哲夫教授に謹んで感謝の意を表する.
- 1960-12-10