水曜海山カルデラ内における海水流動と熱水プルーム挙動(地球化学, <特集>海底熱水系における生物・地質の相互作用)
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概要
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水曜海山カルデラでは, 約25時間周期の外洋海水の流入と沈降が, カルデラ内での海水流動の駆動力となっていることを解明した。この駆動力は徐々に減衰すれば海水の流動も収まるが, 次の周期の大きな潮流で, 再びカルデラ内の海水流動が駆動される。外洋海水の流入・沈降によって, 上下方向の循環が駆動されてσ_tが一様な混合層ができる。この混合層は転流に伴って徐々に拡がるが, 潮止まりに伴い海水流動の駆動が止まると上下方向の循環も止まる。同時に計測した濁度の鉛直分布から, 上下方向の循環を引き起こすような海水流動によって, 海底近傍の熱水性の粒子や微生物がカルデラの中層に運ばれることが示唆された。熱水地帯近傍でのpH長期計測で観測された周期的なpH低下は, 潮汐の変動周期と良く一致していた。熱水地帯におけるpHマッピングから, それぞれの熱水活動地帯で熱水プルームがひとまとまりになってパッチ状の低pH域が形成されていた。
- 日本海洋学会の論文
- 2005-03-05
著者
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