海洋大循環モデリングを主体とした気候システムの研究(2002年度日本海洋学会岡田賞受賞記念論文)
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概要
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気候システムにおいて実現される定常状態の存在理由や性質を調べることは,気候システムの成り立ちを理解する上での基本であり,気候変動の予測や研究のための前提でもある。その定常状態の形成・維持においては,熱的慣性の大きい海洋の存在が大きな意味を持ち,特に海洋全体を表層から深層までつなぐ熱塩循環が重要な役割を果たす。気候システムは,それを構成するいくつものサブシステムに存在する様々なプロセスの非線型的相互作用の結果としてできあがっている系であるため,その理解には数値モデリングという手法が必要とされるしかつ有効である。特にそこに実現される定常状態について調べるのであれば,深層までを含んだ海洋大循環を適切にモデリングし,その上で海洋と他のサブシステムとの相互作用を正しく表現しなければならない。
- 日本海洋学会の論文
- 2002-09-05
著者
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