パタンの自由度を上回る多重伝搬波に対するアダプティブアレーの挙動

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概要

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陸上移動通信においては遅延時間差の長い多重波による周波数選択性フェージングが発生し,著しい特性劣化を生ずる.アダプティブアレーを用いて多重波の抑圧を行うことが提案されており,遅延時間差の長い多重波ほど抑圧効果が高いことから将来の高速ディジタル移動通信における周波数選択性フェージング対策として期待されている.しかし,陸上移動伝搬路においては,図1に示したように道路沿いの建物による遅延時間差の短い多重波が広い範囲に渡って多数入射する.一方,アダプティプアレーのアンテナ素子数をNとするとき,(N-1)をパタンの自由度と呼ぶ.これは独立に制御できるヌルの数に一致する.図1のような伝搬路においては,到来する多重波の数は,通常,パタンの自由度を上回ることになる.本稿はこのようなパタンの自由度を上回る多重伝搬波到来時におけるアダプティブアレーの挙動につき考察を行ったものである.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
1995-09-05

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