TFT-LCDの高開口率設計技術
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概要
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ノートブック型コンピュータに用いられているカラー液晶ディスプレイは、消費電力を低減することを強く求められている。その一方で、最近のマルチメディアに対応するために、色再現性を維持して表面輝度を高くするなどの表示性能改善も同時に求められている。液晶ディスプレイはそれ自身が発光するのではなく液晶を通る光を制御して表示を行うのであるから、その消費電力は液晶ディスプレイ自身を動作させる駆動回路の消費電力とバックライト消費電力の合計で考えなければならない。バックライト消費電力を低減するには、現状数%程度しかない液晶セル光透過率を改善するのが最も重要である。この光透過率は簡易的に次のように表すことができる。光透過率=アレイ開口率×液晶透過率×偏光板透過率×カラーフィルタ透過率ここで、液晶透過率、偏光板透過率及びカラーフィルタ透過率の三つは現在でも理論限界に近づいており、5〜10%程度の改善しか見込めない。これに対し、TFTアレイの開口率は50%前後であり、大きく改善される余地が残されている。ここでは、バックライト消費電力を低減するキーとして開発が進められている開口率向上技術を統合して実現した高開口率画素について紹介する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
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広田 真一
(株)東芝ディスプレイデバイス技術研究所
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北沢 倫子
(株)東芝ディスプレイデバイス技術研究所
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竹林 希佐子
(株)東芝ディスプレイデバイス技術研究所
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樋口 豊喜
(株)東芝ディスプレイデバイス技術研究所
-
樋口 豊喜
株式会社東芝総合研究所
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北沢 倫子
東芝ディスプレイデバイス技術研究所
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