Null成形ビームによるダイバーシティの検討

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概要

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屋内伝搬環境では多数の反射波が到来し、高速通信では通信品質は大きく劣化する。特に壁と壁の間の反射を繰り返して到来する往復反射波により、BER特性が大きく劣化することが示されている。この往復反射波は直接波とほぼ同じ到来方向を有するため、水平面ビーム幅をいくら小さくしても分離ができない。この解決法として、壁面に設置した基地局アンテナの垂直面指向性にnull領域を設け、往復反射波を抑圧する方法がNull成形ビームとして提案されている。Null成形ビームは基地局アンテナと端末アンテナの高低差を利用し、直接波と往復反射波を垂直面内の到来角度差により分離、抑圧するマルチパス抑圧アンテナ方式である。しかし、本方式のみでは、側壁反射波は十分抑圧できない。本報告ではNull成形ビームに各種ダイバーシティを適用した場合の屋内高速通信における伝送品質改善効果を帯域内偏差の累積確率で評価し、Null成形ビームへの適用法を示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-08-13

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