屋内高速無線通信に必要なアンテナ指向性の定量化

概要

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近年無線LANの開発が活発化いており、伝送速度15Mbsの19GHz帯システムが既に市販されている。今後マルチメデイア対応に向け、その伝送速度は動画像伝送が可能な100Mbps以上が要求される。従って搬送波の周波数も広い比帯域が確保できる気り波帯へと移りつつある。これらの屋内無線通信ではマルチパスフェージングによる伝送品質の劣化が問題となる。符号誤り率は遅延分散と密接な相関関係にあることが明らかにされており、一方、符号誤り率を低減する方法として、アンテナのビーム幅を狭めて遅延波を抑圧する方法が考えられる。本研究の目的は、任意の屋内伝搬環境下で要求される伝送品質を実現するための、アンテナ指向性を定量的に明確化することにある。前回の発表では、送受信アンテナ指向性を考慮した幾何光学的三次元解析プログラムを開発し、アンテナ半値角を変えて遅延特性の計算を行った。今回、本プログラムを更に高度化し、全ての遅延波に対し反射場所と入射角を簡単に計算できるアルゴリズムを考案し、壁の材質や偏波の影響を考慮した遅延特性の計算を行った。
1994-09-26