低速回線上のTCP/IPによるネットワーク管理について
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概要
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広域に分散して配置されたネットワーク機器(NE)をネットワーク管理システム(NMS) により一元管理するためには、NMSと各NEを結ぶ監視制御用の通信パスが必要である。専用線サービスを利用した企業内ネットワークなどで監視制御用通信パスとして専用線の帯城の一部を使用する場合、コスト制約から非常に小さな速度(例えば64Kbps中の2400bps)しか割当てられないことがしばしばある。一方、ネットワーク機能自体は下表に示すような多様なサービスが必要になってきており、NMSとNEが論理的にはLAN構造で接統されていることが望ましい。 [table] しかしながら、TCP/IPをはじめとするLANプロトコルはオーバーヘッドが大きく、低速な伝送媒体の上ではリアルタイム性要求を満足することが難しいという問題がある。本稿ではNMS-NE間およびNE-NE間の低速(≤9600bps程度)あるいは高遅延回線上にTCP/IPネットワークを構築してネットワーク管理機能を実現した場合の問題点とその解決策について述ぺる。(注:本稿では「TCP/IP」をUDP、ICMP等を含むプロトコルスタックの総称として用いる。)
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-09-26