愛媛県宇和盆地の水理地質
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概要
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宇和盆地を水理地質学的に調査,研究した結果,以下のことがらがわかった。1) 盆地堆積物は上部粘土層,中部粘土砂れき互層,下部砂れき層に区分され,堆積物の堆積速度からみると,全体として第四系の可能性が強い。この盆地堆積物のうち砂れき,砂層が主な帯水層である。2) 盆地には被圧地下水が存在し,深度70〜95mのさく井で,100〜1,500m^3/dayの揚水量がある。盆地の地下水開発量は日単位面積排水量1,000m^3/day/km^2,2,445,000m^3/yearを目安として行なうべきであろう。3) 盆地の基盤岩は秩父古生層で,重力探査によって推定基盤深度は,地表下約100m,EL. 120m程度と推定される。4) 盆地の被圧水の水質は鉄分で汚染されており,その鉄分は下部帯水層程少ない。
- 一般社団法人日本応用地質学会の論文
- 1980-03-30
著者
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富田 友幸
関東農政局
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富田 友幸
農林水産省農村振興局資源課
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和田 温之
中国四国農政局
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和田 温之
農林水産省
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榎並 信行
農林水産省構造改善局計画部資源課地下水係
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清水 欣一
キンキ地質センター
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清水 欣一
農林水産省中国四国農政局
-
古川 博恭
琉球大学教養部
-
古川 博恭
琉大・教養
-
榎並 信行
農林水産省
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