自律的なしきい素子回路網で実現できる状態列とその逆状態列
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概要
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しきい素子回路網で実現できる状態列は,神経回路網の論理動作の一部を知る手掛りを与えるものと思われる.本論文では,自律的なしきい素子回路で実現できる状態列とその回路網の構造を,しきい値関数の近接ベクトルとChowパラメータの観点から考察する.まず,1変数に依存する関数で実現するn次元状態列とその逆状態列を生成する.次に,これらの状態列を基礎として種々の周期系列を含む高次元状態列の生成を行う.その結果,高次元状態列とその逆状態列は,回路網を定める各成分関数の最適解からなる結線値直行列を互いに転置することによって実現できる.更に,両回路網では,各成分関数の結線値は,低次元状態列を与える回路網の関数間の結線値から容易に得られる.また,回路網の関数に対して,近接ベクトルによる遷移を引き起こし,新たな状態列を実現するとき,両回路網の状態列は,互いに逆方向に遷移する状態列として実現できる.以上述べた回路網の関数は,すべてMBS関数で構成でき,すべての近接ベクトルを容易に求められる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-04-25
著者
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