pin-バイポーラプロセスを用いたマスタスライス形集積化光TZ増幅器センサ
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概要
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pin-バイポーラプロセスを基礎として,光通信,コンピュータLAN,測距装置,あるいは光電スイッチ(以後光電SWと称す)に応用可能なマスタスライス形トランスインピーダンス(TZ)増幅器センサの開発を行った.この素子はpin-バイポーラプロセスを用い,pinホトダイオードと検出信号電流増幅回路を同一基板にマスタスライスでモノリシック化したものである.その特徴は,0.5mmφ,0.8mmφに外接する八角形および,1.0mm^2□のホトダイオード面積をアルミ配線で選択できるようにしたこと,ホトダイオード間をp^+拡散と絶縁体分離で分離し,低クロストーク特性を得たこと,およびTZ増幅器の特徴に合わせた受動素子を構成要素としたことである.集積回路部では広帯域増幅器,反転増幅回路,広帯域差動増幅器が構成でき,pin-バイポーラプロセスで得られた特殊な容量が付加され,アルミ配線とコンタクトマスクのみの変更で各種TZ増幅器が構成できるマスタスライス形集積化光センサとなっている.得られた素子のチップサイズは集積化光TZ増幅器センサの用途に適したTO18パッケージに封止できるように,1.7×1.7mm^2□となっている.試作した試料を評価した結果,遮断周波数として〜150MHz,最小受光感度,1.3mV/nW,外光許容量,30μWが得られた.これらの結果はTZ増幅器センサにマスタスライス化された集積化光センサで充分対応できることを示している.他の用途への実用化には,自由な形状のホトダイオードをマスタスライスで実現する課題を克服することが必要不可となるが,本論文で示した分離技術を発展させていくことで実用化されていくものと思われる.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-02-25
著者
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