群上のトレリス符号化変調方式の性能に関する一考察
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概要
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本論文では, ユークリッド空間での群上のトレリス符号における符号器の性能と, 出力群の元の位数の関係について考察している.まずはじめに, LoeligerとMittelholzerが提案した一般化された群上のトレリス符号器を紹介している.次にこの符号器を用いて, 素数位数の元が出力群にあるとき, 素数位数の元と群の単位元からなるパスが存在することを示している.その結果, 良い符号化利得を得るためには素数位数の元がラベル付けされている信号点のユークリッド重みを大きくする必要があることがわかった.もし群の構造上そのようなラベル付けが許されない場合は, その群を用いて良い符号化利得をもつ符号器は得られないことになる.最後に, Garelloらの提案した非可換群上のトレリス符号化変調方式と, 信号点集合スター16QAMの多次元符号化変調方式の性能を, 出力群の元の位数に着目して考察した結果について述べている.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-03-25