フレームレートの変化が映像品質に及ぼす影響
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概要
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映像信号を数百kbit/s以下まで圧縮して固定レート符号化伝送する場合, 空間的ひずみと時間的ひずみの間にはトレードオフ関係がある. 総合品質は空間的ひずみを重視した方が良くなることが経験的に知られているため, 時間的ひずみを最小にする符号化制御が行われていなかった. 一方,将来のATM網において可変レート符号化伝送が実現されると, 時間的ひずみについても柔軟に符号化制御することが可能となる. そこで本論文では, テレビ電話の映像を対象として, 時間的ひずみに対する品質劣化を低減する方法を開発するための基礎データを主観評価試験により得た. 時間的ひずみは, フレームレート(FR)が映像の動きの大きさに反比例あるいは比例して変化する場合を考えた. 本検討で得られた知見は, (1)FRが映像の動きの大きさに依存して変化する場合の品質とFR一定の場合の品質を比較すると, 平均FR一定の条件下では, FR一定の場合の品質が最も良くなる, (2)品質変動の大きさが一定の条件下でも, 品質劣化を断続的に感じる映像は, 品質劣化を常に感じる映像と比較して, FR一定の場合からの品質低下量が大きくなることである.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-04-25
著者
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