差分ビーム伝搬法による交差形光スイッチの特性解析
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概要
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全反射を利用した交差形光スイッチの特性解析を数値的に行い,設計指針を導出した.解析方法として,差分ビーム伝搬法を用いており,その高速性より3次元での特性解析が可能となっている.この種のスイッチの性能は両出力ポートの消光比およびパワー減衰量によって示される.特に消光比が重要で,両出力ポートにおいて20dB以上得ることを目標とした.まず,波長1.55μmにおいて,規格化周波数,導波路比屈折率差および交差角などの構造パラメータの最適値の見積りをした.次に,材料の波長分散を考慮に入れて,1.3〜1.6μm帯での特性評価を行った.なぜなら,屈折率変化部に量子井戸構造を採用するとその量子井戸の組合せによっては,広帯域に及ぶ屈折率変化が得られる可能性があるためで,これはスイッチの広帯域動作につながる.結果として,20dB以上の消光比を得るためには,単一波長では,0.5%の屈折率変化で十分であるが,広帯域動作においては部分的に0.7%以上の屈折率変化が必要であった.最後に,2次元解析と3次元解析の結果について簡単な比較を行い1dB程度の誤差で一致することを見いだした.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-11-25
著者
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