サブキャリヤ間干渉除去を用いるオーバラップトマルチキャリヤシステム

概要

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本論文では、マルチキャリヤ通信システムにおけるサブキャリヤスペクトラムを意図的にオーバラップさせることを提案する。オーバラップによって生じるサブキャリヤ間干渉は、受信側の処理によってキャンセルできる。そのための二種類のディテクタ、Zero ForcingタイプとDecision Feedbackタイプを提案する。Zero Forcingタイプは、マルチキャリヤシステムを多端子通信路と見なしたときのチャネルの逆フィルタに等しい。また、Decision Fedbackタイプはチャネルの伝達関数行列をスペクトル分解することで得られる。これら二種類のディテクタの特性は、バンド幅低減率で規格化されたノイズエンハンスメントファクタで評価できる。一般的には、Decision Feedbackタイプの方がZero Forcingタイプよりも小さい規格化ノイズエンハンスメントファクタを達成する。本論文では、規格化ノイズエンハンスメントファクタの理論的考察の他に、誤り率特性を計算機シミュレーションによって明らかにしている。
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-01-22