エレクトロマイグレーションで劣化した配線抵抗の昇温回復特性
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概要
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微細化したAl配線の信頼性を確保する上でのキーポイントとなるエレクトロマイグレーションによる劣化現象について、その劣化発現に深くかかわる空孔の発生・消滅現象を調べた。低温でエレクトロマイグレーションを発生させることにより欠陥を凍結し、400Kまで一定速度で昇温して劣化の回復、すなわち抵抗の減少量を測定した。空孔が単純な拡散で消滅することを仮定した1次反応モデルを適用し、抵抗回復の活性化エネルギーのスペクトルに変換した。従来報告されている空孔移動の活性化エネルギや蒸着直後の空孔を高密度に含むAl膜のスペクトルと比較検討した。その結果、回復は単一エネルギーの過程ではなく多重過程と考えられた。可能な過程のいくつかについて考察を加えた。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-10-14