溶液からのC60化合物ポリマーの合成
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概要
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電解法により溶液から新しいMC60 (M=Rb, Sr, Y) 化合物を合成することを試みた。2種類の溶液、1.5mmol/l-C60トルエン溶液と0.1mol/l-M (ClO4)x(x=1, M=Rb; x=2, M=Sr; x=3, M=Y), N-ジメチルフォルムアミド溶液をそれぞれ陰極セル、陽極セルに満たした。溶液はイオン交換膜によって隔てられている。電解溶液の電気化学的性質を調べた。電解後、黒色の膜が陰極の銀板上に堆積した。その膜のラマンスペクトルはC60分子の存在とそのポリマー化を示唆していた。膜には特徴的な形状を持つ粒子が観察された。粒子中にはC60と金属が共存していることがエネルギー分散型X線分光器により確かめられた。真空中、160℃のポストアニールによって膜は結晶化した。アニール後、徐冷した膜はポリマー的体心斜方晶M1C60相を示した。一方、急冷したものは面心立方晶相を示した。Rb1C60ポリマーは良く知られているものの、特にSr1C60とY1C60ポリマーは本研究ではじめて得られたものである。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-11-21
著者
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