中性・交互積層型1,6-ジアミノピレン系電荷移動錯体の構造と物性
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概要
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電子供与体1,6-ジアミノピレン(DAP)はアクセプターとしてテトラハロ-p-ベンゾキノンと組み合わせると多くの多形の錯体結晶を与える。これらはいずれも基底状態が中性で交互積層型構造をとるにも拘わらず、異常に高い導電性を示すものがある。この異常な電気物性の機構を解明するために、系統的に物性測定および結晶構造解析を行った。構造の対応する多形の間で物性が非常に類似していることから、アクセプターの違いより結晶形の違いが物性を支配していると考えられる。また、異常に高い導電性を示す錯体は共通して、わずかに存在する常磁性スピンによる磁化率が熱活性型の挙動を示すことが分かった。
- 1997-06-09
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