擬似ランダム関数族の定義に関する考察
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概要
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Goldreich,Goldwasser,Micaliは,1986年に擬似ランダム関数族を定義し,その構成法を示した.彼らは擬似ランダム性を定義するために,識別不能性を導入した.また,それと同時に,推測不能性を定義し,それが識別不能性と等価であることを示した.本稿では,まず,擬似ランダム性に関して,推測不能性に類似した二つの定義を示し,それらと推測不能性の関係について論じる.なお,本稿で示される二つの定義の内の一方は. 2002年に著者の一人がブロック暗号の安全性を定義するために導入したものであるが,これはブロック暗号の安全性の定義として妥当であること,即ち,置換族については推測不能性と等価であることが示される.但し,一般の関数族については,これが推測不能性と等価でないことも示される.更に,置換族に対してLubyとRackoffが強擬似ランダム性を定義したのに倣い,推測不能性と上で述べた二つの定義が拡張され,それらが強識別不能性と等価であることも示される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-05-12
著者
-
廣瀬 勝一
京都大学情報学研究科
-
CHANG Donghoon
Center for Information and Security Technologies, Korea University
-
LEE Wonil
Center for Information and Security Technologies, Korea University
-
Lee W
Center For Information And Security Technologies Korea University
-
Chang Donghoon
Center For Information And Security Technologies Korea University
-
Lee Wonil
Center For Information And Security Technologies Korea University
-
廣瀬 勝一
京都大学大学院情報学研究科 通信情報システム専攻
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