暗号用の鍵なしハッシュ関数の弱い安全性とその強化可能性
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概要
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暗号用の鍵なしハッシュ関数が満たすべき性質として,preimage resistance, second-preimage resistance,無衝突性が挙げられる.本稿では,弱一方向性の定義に倣って弱second-preimage resistanceと弱無衝突性を定義する.なお,preimage resistanceは暗号用の鍵なしハッシュ関数の一方向性である.本稿ではさらに弱無衝突性の性質について論じる.弱second-preimage resistanceについても同様の結果が成り立つ.弱無衝突性は衝突の発見に失敗する確率が無視できないほど大きいことを表し,無衝突性は衝突の発見に成功する確率が無視できるほど小さいことを表す.本稿ではまず,無衝突ハッシュ関数が存在すれば,真の弱無衝突ハッシュ関数が存在することを示す.次に,無衝突ハッシュ関数が弱無衝突ハッシュ関数を用いて構成され得ることを示す.なお,本稿で示す構成法は,ある性質を満たすハッシュ関数にしか適用することができないが,この性質を満たすハッシュ関数の具体例を示す.このハッシュ関数は離散対数問題が困難であるという仮定の下で弱無衝突性を満たす.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-11-07
著者
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