聴覚による話者識別における日本語音韻の特性(言語音知覚・認知)(音声の基礎と応用シンポジウム)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
音声に含まれる情報の一つに,話者の個人情報がある.著者による一連の研究において日本語の音韻のうち最も個人情報を多く含む音を聴覚による話者識別実験によって確かめたところ,単独で発話された刺激音を用いた場合には「鼻音十母音」,特に「/n/+母音」という構造が識別に有効であることが分かった.本研究では連続発話中から抜粋された音に関して同様の実験を行い,話者グループによる差はあるものの同構造が有効であることを示した.さらに,刺激音の音響分析を行った結果,話者グループに関係なく,鼻音マーマーのフォルマント周波数及び母音の第5フォルマントの周波数が個人情報を反映している可能性があることが示された.
- 2004-06-19
著者
-
網野 加苗
日本学術振興会
-
網野 加苗
科学警察研究所:日本学術振興会
-
網野 加苗
上智大 理工
-
網野 加苗
上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻
-
Amino Kanae
Dep. Of Electrical And Electronics Engineering Sophia Univ.
-
Amino Kanae
Department Of Electrical And Electronics Engineering Sophia University
-
Amino Kanae
Department Of Electrical And Electronic Engineering Sophia University
-
Amino Kanae
National Res. Inst. Of Police Sci.
関連論文
- 電磁オシログラフ(音の博物館)
- サヌカイト 音の出る石(音の博物館)
- 日本科学未来館
- Perception of speaker identity and its relation to the phonological features (Speech) -- (国際ワークショップ"Asian workshop on speech science and technology")
- 音韻・韻律情報を用いた両耳融合聴課題に関する検討(言語獲得・学習,合成,生成,韻律,一般)
- 聴取による話者識別における鼻音・口音の非対称性と音響的距離との関連
- 聴取による話者識別における音韻間の格差と音響的対応(聴覚・音声・言語とその障害, 一般)
- 日本語母語話者・非母語話者による電話番号読み上げ音声の韻律
- Effects of the Syllable Structure on Perceptual Speaker Identification (国際ワークショップ Frontiers in Speech and Hearing Research)
- Effects of linguistic contents on perceptual speaker identification : Comparison of familiar and unknown speaker identifications
- Perception of speaker identity and its relation to the phonological features
- 言語学のすすめ(ちょっとしたエッセイ,コーヒーブレーク)
- Idiosyncrasy of nasal sounds in human speaker identification and their acoustic properties
- 単音節による雑音下の個人性知覚
- 日本語母語話者・非母語話者による電話番号読み上げ音声の韻律(オーガナイズドセッション2,聴覚・音声・言語とその障害/一般)
- Speaker individualities conveyed by speech sounds and their interactions with the linguistic-phonological information(Abstracts of Recent Doctoral Dissertations on Acoustics)
- 聴覚による話者識別における日本語音韻の特性(言語音知覚・認知)(音声の基礎と応用シンポジウム)
- Effects of stimulus contents and speaker familiarity on perceptual speaker identification
- A7. 日本語高低アクセントに見られる「方言らしさ」 : 東京方言と比較した場合の近畿方言の音響特性(研究発表,第18回全国大会発表要旨)
- 19. 聴覚による話者識別における日本語音韻の特性(第309回研究例会発表要旨)
- Speaker characteristics that appear in vowel nasalisation and their change over time
- 話者認識におけるロバストネス(話者認識に関する研究の動向)
- Swiss German Intonation Patterns-Studies in Language Variation 10-, Adrian Leemann著, John Benjamins Publishing Company, 2012年, ハードカバー, 16.5×24.1cm, 331頁, EUR105.00, USD158.00
- 話者認識技術の現状と課題(オーガナイズドセッション(パネルディスカッション),音声アプリケーション,一般)
- 国立科学博物館「夏休みサイエンススクエア」への出展(寄書,音響教育特集号)
- Q&Aコーナー(コーヒーブレーク)