非接触ICカードが発する負荷変調信号のスペクトル解析(音声・音響情報システム及び一般)
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概要
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本稿は、非接触ICカードの発する負荷変調信号のスペクトル解析を行っている。最初に、負荷変調信号をフーリエ級数に展開した。次いで、離散フーリエ変換の窓時間が厳密にサブキャリア周期の整数倍に一致するという条件の下で、負荷変調信号のスペクトルの挙動を調べた。キャリアの上下側帯波として現れるサブキャリアのスペクトルが、キャリアとサブキャリアの位相差に対し、正弦波状の変動をすることがわかった。離散フーリエ変換の窓時間がサブキャリア周期の整数倍に一致しない一般的な条件の下では、サブキャリアのスペクトルはサンプリング点に対して正弦波状変動をし、その平均値を求めて補正すれば、正しいスペクトル値が得られることを見出した。この方法を平均化法と呼ぶ。さらに、信号発生器を用いて擬似的に作った負荷変調信号を調べ、有限帯域であるためにサブキャリアの反転後に過渡応答が生じ、サブキャリアのスペクトルに大きく影響することを明らかにした。この影響も考慮して平均化法の誤差を評価し、擬似負荷変調信号を用いて理論計算結果と実験値が一致することを示した。最後に実カードの負荷変調信号に平均化法を適用し、有用性を示した。
- 2004-09-09
著者
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大谷 佳光
日本電信電話株式会社nttサイバースペース研究所画像メディア通信プロジェクト
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大谷 佳光
NTTサイバースペース研究所
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中野 貞彦
日本電信電話株式会社NTTサイバースペース研究所画像メディア通信プロジェクト高臨場感技術グループ
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中野 貞彦
NTTサイバースペース研究所画像メディア通信プロジェクト
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