FM-FDM 光 CATV 伝送におけるひずみおよび CN 比特性の検討
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概要
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多チャネルのFDM光伝送ではLDの非直線性に基づいて発生する相互変調ひずみが問題となる.本論文では,伝送チャネル数をN,チャネル当りの光変調度をmとしたとき,m√<N>で定義する実効光変調度を保てば,CSO,CTBがNを変えても一定となることを解析し,実験との照合を行っている.本解析ではLDの電流光変換特性の2種類の非直線性を考慮している.その一つは,LDのバイアス電流近傍における非直線性で,実効光変調度が小さな領域で支配的となる.もう一つはLDのしきい値における非直線性であり,実効光変調度が大きな領域で支配的となる.実効光変調度を増加させたときに,しきい値の非直線性の影響が現れるとCSO,CTBが急激に劣化することを確率密度関数を用いて明らかにしている.FM-FDM光伝送では,搬送波が映像信号で周波数変調されると,伝送帯域内の多数のひずみも周波数変調を受けて白色雑音のように振る舞うため,CN比が実効的に劣化する.本論文は更に,ひずみにより劣化を受けたCN比がFM信号の周波数配列を考慮して,CSO,CTBから求められることを明らかにしている.
- 1993-01-25