アナログセルラファクシミリ伝送の通信時間短縮に関する一試案
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概要
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アナログセルラ回線を利用するG3ファクシミリ伝送では,これまで主に画像劣化改善の観点から各種の検討が行われてきた.本論文では,通信時間の有効利用の観点から,ECMを使用するG3ファクシミリ伝送の検討を行う.まず,ファクシミリ伝送中の通信状況が把握できる通信状態図を提案する.次に,ITU-TのECMの手順を考察し,アナログセルラファクシミリ伝送に適したECMのフォールバック方法を提案する.ここでは,アナログセルラ回線において従来は使用されなかった9,600bit/s,7,200bit/sの通信速度からまず通信を開始し,回線エラーの少ない場合に多くのデータを伝送する通信を試みる.そして,回線エラーが増加したときに,この通信状態を判断し,ECMの規格内で適宜通信速度を下げるフォールバック条件を設定することで,結果として通信時間の短縮を図る.本論文では,各種のフィールド実験結果を通信状態図を用いて表記し,これより本方式の有効性を検討し,従来方式に比べて通信時間の短縮が図れることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-01-25
著者
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春日 正男
(株)リコー研究開発本部情報通信研究所
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香川 哲也
(株)リコー画像システム事業本部dep事業部
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内山 博喜
(株)リコー研究開発本部情報通信研究所
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小梶 晴美
(株)リコー研究開発本部情報通信研究所
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春日 正男
(株)リコー中央研究所
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内山 博喜
(株)リコーソフトウェア研究所
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