映像曖昧検索に関する一考察

概要

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報道番組等のビデオ, あるいは静止画像データベース (本稿では, これらを映像ライブラリと総称する) を対象として, その実用的な検索方法を検討した. 一般に, 映像ライブラリの検索に対しては, 利用者の要求や記憶の多様性から, a) タイトル等の書誌的事項をキーにした基本的な検索に加えて, b) 画像内容 (オブジェクトの名称, 形状, 色, テクスチャ, 印象) や会話内容, ストーリをキーにした検索が要求される. また, これらの検索では, c) 利用者が入力する検索キーに含まれる曖昧性を吸収することが必須となる. 一方, イ) 概念ネットワークを応用した映像検索 (2), ロ) ビデオのシーン切り出し (3), ハ) 画像の特徴量を用いた類似画像検索 (4) (5) についてはある程度まで技術開発が進んでいるが, ニ) 画像理解・音声理解 (1) (6) の実用化には残された課題がまだ多いのが現状である. そこで, 本稿では, (1) 対象素材を限定することによって半自動インデキシングを行ない, (2) 書誌的事項, および画像 (シーン) の説明語からなるテキストベースの曖昧検索と, (3) 画像の特徴量に基づく類似画像検索を統合した実用的な映像検索システムを検討する.
1997-03-06