マルチパスフェージング環境における基地局用スマートアンテナの干渉除去効果の素子間隔依存性 : 電波暗室での実験的検証
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概要
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電波暗室においてマルチパスフェージング環境を設定し、遅延波の遅延時間と到来方向を変化させ、アンテナ素子間隔を広げた(0.47〜8波長)場合の基地局受信用スマートアンテナの干渉抑圧効果を検証した。スマートアンテナとして、MMSE基準に基づくアレー処理と、直接波と1シンボル遅延波拘束条件付きアレー処理と最尤系列推定(MLSE)等化器を縦続接続した時空等化器について、アレー指向性パターンとビット誤り率を測定した。測定結果から、干渉波の遅延時間が異なる場合は, 特に希望波と干渉波の到来方向が近接する時アンテナ素子間隔を広げるほど空間相関パターンに従って干渉波抑圧効果は維持されるが, 広げ過ぎると局所的に著しく性能劣化することを確認した。また干渉波が同遅延時間で到来する場合, アレー処理は, 先行波は相対利得を得て取り込みつつ複数干渉波はアレー自由度を減らすことなく合成して抑圧するよう動作するため, 空間分解能に対する依存性が大幅に減少することが確認できた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-08-16
著者
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高田 潤一
東京工業大学 大学院理工学研究科
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神尾 享秀
独立行政法人情報通信研究機構横須賀無線通信研究センター
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神尾 享秀
(株)YRP移動通信基盤技術研究所
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戸田 健
(株)yrp移動通信基盤技術研究所:(現)(株)富士通研究所
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相原 佑吉
(株)yrp移動通信基盤技術研究所:(現)松下通信工業(株)
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神尾 享秀
ワイ・アール・ピー移動通信基盤技術研究所
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神尾 享秀
通信総研
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神尾 亨秀
郵政省通信総合研究所
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戸田 健
(株)yrp移動通信基盤技術研究所
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高田 潤一
東京工業大学
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