安浦の方法における解の収束の改善
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概要
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3次元物体による電磁波散乱の数値解析には、一般に非常に大きいサイズの密行列方程式を解かなければならず、その数値処理量は膨大なものとなる。従って、3次元散乱問題において数値処理の軽減化をはかることは非常に重要な課題である。我々はこれまでに安浦の方法において、散乱体形状に応じて2種類のマルチポールを配置することで、散乱体座標原点にマルチポールを配置する通常の安捕の方法に比べ、解の収束を大幅に改善でき、数値処理の軽減化をはかれることを示した。この結果これまでに解析が困難であった複雑な形状をした3次元物体からの電磁波散乱を広帯域にわたり計算可能となり、継続時間の短いパルスに対する応答波を得ることができるようになった。そこで本稿では、散乱体形状に応じてマルチポールを配置する安浦の方法について簡単に説明し、3次元完全導体によるパルス応答波を計算する。その結果、3次元物体による電磁波散乱のいくつかの特徴が明らかになった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
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