大容量ストレージを支えるHDD技術
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概要
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情報ネットワーク時代の到来を迎え, 情報ストレージ技術はますますその重要性を増している.エンタープライズシステムから発展したHDDビジネスがデスクトップ, モバイルへとそのセグメントを広げて今日に至っているが, 数十GBの記憶容量が実現した今日, AVアプリケーションという新たなHDDセグメントや, 切手サイズの超小型HDD等, 新たな市場を開きつつある.年率60%を越える勢いで記録密度を向上させてきたHDD技術は, 面記録密度で40Gbit/in^2を実証できる時代に入った.HDDは技術開発主導による製品展開が続いているが, キーコンポーネントである磁気ヘッド・媒体だけではなく超精密高速機構・制御, 信号処理, HDI(ヘッド・媒体・インタフェース)信頼性技術等, あらゆる面で最先端の難しい技術開発に挑戦している.一方では, 磁気記録は記録媒体のスーパパラ熱揺らぎのため, 高密度化はもはや限界ではないか, との議論が盛んである.にもかかわらず, HDDはこれまでも数々の記録限界論を乗り越えて今日に至っていることにもよるが, 少なくとも100Gbit/in^2の領域までは磁気記録で乗り切ることができそうな見通しも出てきた.その先の磁気記録技術は不透明といわざるを得ないが, 数百GBの記憶装置の存在そのものが大きく社会に影響を与えることになり, 新たな展望が開けるものと考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-03-25
著者
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