取得過程の極端に異なる顔画像の照合
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概要
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本論文では, 取得過程の異なる二つの顔画像をロバストに照合する手法を提案する. 近年KL展開を顔画像認識に応用する試みが盛んに行われている. この方法は顔画像の標本集合から生成される顔特徴空間(固有顔空間)上でマッチング処理を行うもので, 顔の向きや環境光などの微細な変動の影響を受けにくいという特徴がある. これに対し, 本論文で提案する方式は対応する顔画像の差の標本集合から学習される摂動特徴空間上で照合を行うもので, 取得過程が極端に異なる2種類の画像にも対応できる点に特徴がある. 摂動特徴空間の分散の大きい固有軸は取得過程の差異を的確に表現しており, これらの軸の影響を抑制しながら照合を行うことにより安定した認識処理が実現できる. 実験的な考察を中心に議論を展開し, 本方式の妥当性を検証する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-08-25